やばいよヤバいよ!映画ストレイト・アウタ・コンプトン

 前から気になってた映画「ストレイト・アウタ・コンプトン」やっと見ました。アメリカ西海岸の伝説的ヒップホップグループ「N.W.A.」の結成から栄光、挫折までを描いた作品です。映画の題名は、N.W.A.のファースト・アルバム&曲のタイトルでもあり、「コンプトン」というのは、彼らの地元、ロスの南にある犯罪率が高い地区のことです。

 【ストーリー】
 1986年 最も危険な街、カリフォルニア州コンプトン。イージー・Eはドラッグ業で生活をしていたが、ある日ヒップホップカルチャーに未来を見出し、音楽ビジネスを始める。
 そして彼はDJのドクター・ドレー、ラッパーのアイス・キューブたちとストリート発のラップグループ「N.W.A」を結成する。一躍スターダムにのし上がった彼らだが、理不尽な権力の暴力により弾圧される。
 しかし、彼らは音と言葉を武器に権力に立ち向うのだった。
ストレイト・アウタ・コンプトン」アマゾン内容紹介 より


映画『ストレイト・アウタ・コンプトン 』予告編

 ドラッグ・ディーラーだったイージー・Eのヤバさと、寝そべりながらロイ・エアーズを聴いてるドクター・ドレーの冒頭部分が対照的で、この映画の面白さを予感させます。
 ドレーの部屋をカメラがパンしていきます。ローランドのリズム・マシーンTR808、テクニクスのターンテーブルSL1200Mk2、JB、パーラメント、ザップ、LLクールJ なんかのレコードが床に散らばってて、窓からの光を浴びながら「Everybody Loves the Sunshine」を聴いている‥‥‥。ほんといいシーンです。暗闇の中、警察から逃げ回るイージー・Eとはえらい違いです。

 そんなイージー・Eが儲けた金で、自分たちのレーベル「ルースレス」を立ち上げます。でもレコード作っただけじゃぁ売れないですからね。見込みがあると見るや白人のマネージャーが近づいてきて、「プライオリティ」という、レコードをディストリビュートする会社と契約を取り付けます。あとはトントン拍子。メンバーは曲を作りライブを重ね、その後のパーティーでハメを外すという日々を繰り返します。契約なんかの面倒ごとはマネージャーのおっちゃんに任せっきり‥‥‥、これが後々ややこしい問題に発展します。
 とまぁ、アメリカの音楽業界の一面も垣間見れるし、こう言っちゃあなんですが、オリジナルよりも数段あか抜けてる俳優陣も魅力的だし、音楽もエエしで、ヒップホップファンだけじゃなく、普通に音楽好きな方にもオススメです。

 それと、やはりヒップホップの映画だからでしょうか、やたらファックやシットが言葉の端々に出てきますね。ラップ部分は当然ながら会話でも。
 ドープなシットをドロップしたぜメーン!的な。オープン・ザ・ファッキン・ドア!とかね。口癖みたいなもんなんでしょうか?日本でいう「ヤバい」みたいな。いい意味でも悪い意味でも使いますよね。ドレーがアイス・キューブを紹介するときも「アイス・ファッキン・キューブ」言うてます。ホーミーやポッセに使ってるのですから親しみを込めて言うてるんでしょうな。「ファック・ザ・ポリス」とは明らかに意味合いが違います。
 あと、「レイズ・ユア・ハンズ・イン・ジ・エアー」って、客を煽るときラッパーがよく使ってますが、いわゆる警官が言う「手を挙げろ」を使ってたんですね。この映画で知りました。
 
 後半、ヒップホップのスラングが出てきてるので、何を言うてるのか意味がわからないかもしれません。そんな方は、練馬ザファッカーのD.Oのスラング解説が役立つと思いますので、こちらもぜひチェックしてみてください、メーン。アーイ?

オススメ

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