サブカルとチェックユアマイク

サブカルってのは、まあ言えば、アンダーグラウンドってことっスね。
そんなマイナーな文化が存在するってーのは、メインのメジャーな王道カルチャーがあるからで。。
音楽でいうと、メジャーは、ハイカルチャー (高級文化) なクラシック、マスカルチャー (大衆文化) のポップ・ミュージック、一方マイナーは、サブカルチャー (下位文化) のインディーズってところでしょうか。
ただ、こういう言葉や意味も時代によって少しずつ変わるわけで。
今やインディーズもマスな文化になりつつありますよね。

マスメディアとは、大衆に大量に情報を供給するテレビや出版のことを言いますが。。
その昔、インディーズのコアな音楽は、大手メディアには取り上げらることはあまりなかったわけで。。
ところが、ネットの登場で、誰もが情報の発信ができるようになるとね、メインとサブの境目が曖昧になってきて、気がつけば、何だか随分ごちゃゴチャになっちゃって。。
ネット夜明け前は「マス対コア」が確実にあったのにね。
今やサブカルも死語だね。

WIRED激推しのマーシャル・マクルーハンが言うメディアとは人間器官の拡張のことですが、例えば、足の拡張が車で、中枢神経のエレクトリック・エクステンションがテレビやパソコンってことなんだね。そういう新しいメディアが出てくれば、それ自体がメッセージになって大衆を変えてしまうよねって言ってたけど。。自分としてはメッセージよりマッサージの方が実体験的にわかりやすいよなぁ。。なんつって。

要するに何が言いたいかってーと。。これといって何もないわけで。
まあ、わけのわからんことを言うのもちょっとサブカルっぽいでしょ?

そのサブカルの代表みたいなイベントが1992年にあったんですよ、ヒップホップの。
ECD主催の「チェック・ユア・マイク・コンテスト」、川崎のクラブチッタで。
目と足の電気的拡張、Googleストリートビューでマップに黄色い人形を落として駅周辺を散策してみても、変わりすぎてて何がナンだか。。ノスタルジックな気分にもひたれない。

チェックユアマイクおもて面

まだブギー・バックや DA・YO・NE 以前の話。
大衆化される前の完全アンダーグラウンドなヒップホップ。。
っていっても、そないにいかがわしいものでもなかったけどね。

私も大石さん (MC TAKA) に誘われ、このコンテストにDJとして参加したわけですが。。
にわかDJにはちと荷が重すぎるほどの圧倒的サブカルチャー空間でしたね。

今回で2回目のこのコンテスト、MC TAKAは連続出場で、前年はオーディオ・スポーツの山塚アイも出たって聞くし。。
楽屋前の廊下では高木完や川辺ヒロシやスチャダラパーが仲良さげに談笑してたり。。
審査員には、ECDをはじめ、キュートな畑中千恵子に、萩原健太、藤原ヒロシのお歴々、司会は「いぬちゃん」加藤賢崇。
ゲストライブでは、前年優勝のZINGI、あと、日本人で初めて「DMC」DJバトル世界大会で3位入賞したGM YOSHIとかね。
十三のファンダンゴでみたアート・オブ・ネイチャーのラッパー、MCクリスチャンも連続出場ってことで、なかなか堂にいったステージ。。

まんま宝島の紙面にうかつにも入り込んでしまったかのような展開。。
磁石も海図も持たずに海にいきなり放り出されたりしてみ。。的な。

いざ、本番。

だだっ広いステージにはDJブースとマイクだけ。
そこに向かうだけなのにフワフワして足元もおぼつかない。
よたよたしながらのベイビースクラッチ。。😅
画面アップでTVデビュー。。😭
MC TAKAは、いつもみてたステージと変わらずカッコいい。
ライムの弾丸炸裂のリリックも少し大人向けな社会派ラップ!
後日、スペースシャワーTVで放送された映像と曖昧になってきたステージでの記憶がミックスされて、なんだか今でも現実か夢だったのかおぼつかないけど。

途中、16組の中で唯一ラップ以外で出場した「大阪在住の美人シンガー」の歌声に癒されつつ、月も星も太陽もゆっくり動く中、大半は他の出場者の若さやパワーに圧倒されながらも、ビール片手にHちゃんと一緒にステージをぼんやり眺めていましたね😍

チェックユアマイク中面

で、出演者全員ステージに揃っての結果発表〜!

優勝は。。

「イエロー・モンキー・クルー」でした〜!

。。って誰や〜🤣🤣🤣

彼らとは、どことなく相通じるモノがあって、本番前の楽屋でも気軽に話せたグループでした。
水前寺清子の大ネタをサンプリングしたバックトラックに、ジッタリンジンのプレゼントをパロったリリックが、ティーンエイジャー中心の観客の心をわしづかみにしてましたね。
今回はオーディエンスの投票もありましたからね。

イエロー・モンキー・クルーとはその後も一緒にライブしたり、MC TAKAが彼らのインディーズアルバム「YO!日本一」に客演したりと、その後もなんやかんや交流がありましたね。
リーダーのMCフラワーもうちの家に遊びに来たりなんかして。。
あ、それと、もう一人のMC「パーカーフード」は「プチ鹿島」っていう芸人さんですね。

フライヤー

一般大衆の代表みたいな私がサブカルチャーのど真ん中に一瞬でもいられたのは、たいへん貴重な楽しい経験でした。
あれから28年後、我らビッグ・ストーン・プロダクションもこのゴールデンウィークにリブートする予定でしたが。。
あいや残念コロナ禍で断念!

秋にはライブやりたいよなあ〜

*敬称略。うろ覚えの記憶のため間違いがありましたら何卒ご容赦ください。ここはこうだったよ〜ってご指摘いただければ、なおいっそうありがたいです。


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